ひといちばい敏感な子 「HSC」
こんにちは、うめこです。
敏感さを持っている人 HSP・HSCという概念がかなり浸透してきていると思います。ODのお子さんを持つ方ならよくご存じですよね。
人いちばい敏感な子〜HSC(Higly Sensitive Child)とは?
HSP、HSCとは?
HSPとはアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン氏が提唱した概念です。「HighlySensitivePerson(ハイリーセンシティブパーソン)」の略で「人一倍敏感な人」という意味です。
さらにHSPは子どもの時からそのような傾向が見られるためアーロン氏はHSC「HighlySensitiveChild」(ハイリーセンシティブチャイルド)という概念も提唱しています。
「感覚や人の気持ちにとても敏感で、ちょっとしたことにも気づき気遣いに長けている」と同時に「強い刺激に圧倒されたり、多くの人の中にいるとすぐに疲れてしまう」という特徴もあります。
HSCのチェックリスト
- すぐにびっくりする
- 洋服のタグや布地がチクチクしたり靴下の縫い目や服のラベルが肌に当たったりするのを嫌がる
- 驚かされるのが苦手である
- しつけは、強い罰でなく、優しい注意のほうが効果がある
- 親の心を読む
- 年齢の割に難しい言葉を使う
- いつもと違う匂いによく気づく
- ユーモアのセンスがある
- 直感力にすぐれている
- 興奮するとなかなか寝付けない
- 大きな変化にうまく対応できない
- たくさんのことを質問をする
- 服が濡れたり、砂がついたりするとすぐに着替えたくなる
- 完璧主義である
- 他の誰かがつらい思いをしていることに気づく
- 静かに遊ぶのを好む
- 考えさせらえる深い質問をする
- 痛みに敏感である
- うるさい場所を嫌がる
- 細かいこと(モノの移動や人の外見の変化など)に気づく
- 石橋をたたいて渡る
- 人前で発表するときには、知っている人だけのほうがうまくいく
- 物事を深く考える
13個以上に「はい」がついたなら、お子さんはおそらくHSCでしょう。しかし心理テストよりも、子どもを観察する親の感覚のほうが正確です。たとえ「はい」が1つか2つでもその度合いが極端に高ければ、お子様はHSCの可能性があります。
これを知った時わたしには雷に打たれたような衝撃が走りました。 三男は間違いなくHSCに当てはまると思ったからです。
明橋大二先生
『ひといちばい敏感な子』(エレイン・N・アーロン著)の翻訳をした 明橋先生は日本におけるHSC.HSPの貴重な専門医の第一人者です。
明橋先生の講演会
自己肯定感を高めることが必要なのは子どもだけではなく、親にも当てはまることです。子どもが不登校の場合、親も自信をなくし、子どもと一緒になって自己肯定感が低くなってしまうことがあるので、親こそ常に意識することが大事ですね。
不登校の原因
講演会の内容で特に印象的だったのがこちらです。
●担任の先生が他の子を叱っている声が怖い
●食べたくないものを急いで時間内に食べさせられるなど給食の時間が特にいやだ
HSCのお子さんの不登校になるときの原因トップ2だそうです。
三男も全く同じ内容で不登校の原因を挙げています。先生が大きな声で他の子を叱っているだけで怖くてどうしようもなくなります。少食で偏食が多いため決められた時間内に残さず食べることを強要されることは、苦痛で仕方がなかったようです。
敏感な子どもにとって学校は親が想像する以上に刺激の強すぎる場所なのかもしれません。
不登校の子の予後
明橋先生によれば、不登校子どものその後は、中3のときに完全不登校だった子が5年後には8割が社会復帰をしているという統計があり、周囲から正しく見守られることにより多くの子どもが社会に戻って行くそうです。一度不登校になると、その後も引きこもりになると思う方も多いようですが、ほとんどの子どもはそんなことはないそうです。
これを知っておくだけでも不登校の子どもを持つ親にとって大きな支えとなるのはいうまでもありません。
HSCとODの関連性
HSCの子どもはODになる可能性がかなり高いと思います。その感受性の高さゆえに集団生活に馴染めず、刺激に圧倒されて疲れやすいため集団から離れて休息する時間が必要となります。
心理的ストレスと自律神経は密接にかかわっているため、もし十分に休むことができなければ、ストレスにより自律神経が正しく働かずODを引き起こしてしまうのです。ODは敏感な子どもが発症しやすい病気ともいえると思います。
HSPのスペシャリスト
長沼睦雄先生
明橋先生の講演会では十勝むつみのクリニックの長沼睦雄先生のお名前も出ていました。交流があるそうです。
長沼先生の講演会がこちら
おわりに
HCSのお子さんを持つ親自身もHSPであることが多いそうです。お子さんの理解を通じて「もしかしたら自分もそうかもしれない」と自分自身を振り返る方も少なくないといいます。
もし自分がHSPだとしたならば、HSCは子どもの頃の自分です。HSPの自分を癒すことはHSCだった過去の自分と、そして現在苦しんでいる子どもに対する癒しでもあります。 そしてHSP、HSCの理解は必ずODへの理解へと繋がっていきます。
多様性を認めその特性を受け入れながら自己肯定感を育んでいくためにも
しっかりと子どもと向き合っていきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
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