ゲーム依存症、ゲーム障害について 起立性調節障害(OD)の三男の場合
ゲーム依存症とは
ゲーム依存について世界保健機関(WHO)がゲーム障害を依存症として認定しました。病気として捉えようということです。
ゲーム依存症の症状
- オンラインゲームやテレビゲームをしたい衝動が抑えられなくなり日常生活より優先させる
- 健康を害するなど問題が起きてもゲームを続けたりいっそうエスカレートしていく
- 家族や社会、学業、仕事に著しい障害がもたらされる
- こうした症状が少なくとも12か月続く
WHOがゲーム依存もアルコール依存と同じ依存症と認定したことで、ではアルコール依存とは何なのでしょうか。
アルコール依存症の症状
- お酒を飲めない状況でも強い飲酒欲求を感じたことがある。
- 自分の意思に反して、お酒を飲み始め、予定より長い時間飲み続けたことがある。あるいは予定よりたくさん飲んでしまったことがある。
- お酒の飲む量を減らしたり、やめたりするとき、手が震える、汗をかく、眠れない、不安になるなどの症状がでたことがある。
- 飲酒を続けることで、お酒に強くなった、あるいは、高揚感を得るのに必要なお酒の量が増えた。
- 飲酒のために仕事、付き合い、趣味、スポーツなどの大切なことをあきらめたり、大幅に減らしたりした。
- お酒の飲みすぎによる身体や心の病気がありながら、また、それがお酒の飲みすぎのせいだと知りながら、それでもお酒を飲み続けた。
その行動自体に問題があり日常生活に支障が出ても、自分の意思ではコントロールができない状態のことです。
たしかに両者とても似ているので、依存について少し考えてみました。
依存者に依存する共依存
アルコール依存症がどんどん悪化していく人の近くには、世話を焼きすぎる「共依存」という状態になった人がいることがよくあります。
共依存者はアルコール依存者である人にお酒をやめさせようと、アルコールを隠したりアルコールに関してコントロールをしているうちに、結果として共依存者のほうが依存者のアルコールの責任を取ってしまいます。
たとえば、終電に乗り遅れたり駅を乗り過ごしてしまったため、遠くの駅までわざわざ迎えに行ってあげたりすることとか、酔っ払って朝起きれなくなり会社に本人の代わりに電話してあげたりすることなどです。
このように共依存者が責任を取ってくれるため依存症の本人はいっそうアルコールに対して無責任になっていくといった人間関係が、アルコール依存症の人の周りには存在することがあるのです。
アルコール依存者はアルコールに依存しますが、共依存者はアルコール依存者に依存します。依存者に依存することで共依存者は自分の価値を見出しているのです。
ゲーム依存の共依存者
三男は一日中ゲームをしています。起きている時間全てゲームをしています。
携帯のブルーライトが睡眠障害を引き起こすことが分かっています。夜遅くまでゲームばかりしているので起立性調節障害(OD)から回復することも難しい状況です。ODの為朝起きれず学校に行くことができません。
ゲーム依存症の症状にほぼ当てはまります。が、生活がめちゃめちゃになっているということはありません。それどころかゲームのおかげで逆に気持ちはしっかりと安定しています。
これをわたしが頭ごなしにゲームは体に悪いからやめなさい、と言ってゲームをすることをコントロールしたりゲームを取り上げたりすることは、
三男にとって本当にゲームは必要なのかを三男自身が向き合う機会を奪うことになり、結果的に三男は無責任な状態に放置されることになります。
ここで言うゲーム依存症の共依存者は母親であるわたしです。ゲーム依存症が騒がれ始めたころから、いつも口うるさく、心当たりのあるわたしは、意識的に共依存者にならないことを心掛けるようにしています。
何も言わないでいると、本当に三男は1日中動きもしないで同じ場所でゲーム三昧ですが(;^_^A でもわたしは何も言いません。
不登校の子にとってのゲーム
学校へ行けないことの罪悪感から逃れるために、ゲームをするようになります。ゲームに没頭している間はいろんな不安な気持ちから逃れられ、気持ちが楽になります。
わたしは不登校の子にとって、心身の回復の為にはゲームは必要なものだと言っても過言ではないと思っています。
それが必要なものなら思う存分やってみればいいのです。きっと自分の道さえ見つかれば、何が大切かを理解する日が来ると思います。
三男は今はゲームに依存しているのではなく、自分のことを整理して理解をする時間を求めているだけで、成長とともに解決されていくような気がしています。
その時が来るのをじっと待っていることこそが、不登校やゲーム依存克服の一番の近道なのではないでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。